YUKI@管理人が見た闘病中の父HIDEの様子
前回の補足です。
今までのページはHIDEの生涯を簡単な伝記として書きましたがここではYUKI@管理人が子としての視点から見たHIDEの最期の闘病の様子を書きましょう。(-_-;)

最期の闘病は5回の入院暦の中でも一番長い期間でした。
最初は激しい痛みが走る発作を起こしたものの、父HIDE自身は1ヵ月半後に帰らぬ人となってしまう事は当然の事ながら思いもよらなかったでしょう。
私達家族もそうでしたから。

動脈瘤が破裂したと聞いた時も絶対に手術が成功すれば回復するものと信じていました。
それで心臓血管外科のある病院に搬送されて手術前の医者の説明ではこの手術はかなりリスクの高い手術であり、破裂前の予防する為の手術でも危険率は20%、そして父は既に破裂後の緊急手術である為に50%の危険率がある事を告げられました。
そして脳梗塞、腎不全、肝不全、呼吸不全、不整脈、出血、感染症etcの合併症を引き起こす可能性があると告げられました。
前回の腹部大動脈瘤の破裂予防手術でも腎不全や脳梗塞は起こる事もあり得るような事を告げられていて、その時は障害が起こらなかった事で、今回の手術も父HIDEには起こらないだろうと勝手に思っていました。
そして今回も手術は成功!

手術後は主治医の他に副院長からも話を聞かせてもらえました。
主治医はこの時は大変な手術が成功した為にヤレヤレと言った様子に見受けられましたが、副院長は全く違いました。
副院長にとっても長年の手術の中でもHIDEの今回の手術は最も大変な手術であって、話を聞くと胸部大動脈瘤破裂の手術が成功してICUに戻れたのが奇跡的である様なニュアンスに取れました。
それで手術は成功したけど絶対に楽観は許されない状態に陥る可能性が高くなりそうな事も告げられました。

手術から数日程度は腎臓の状態が悪い事は分かっていましたが、安定したように見受けられたので1ヶ月程度で退院出来たりして・・・と思い込んだりもしましたが、実はこれこそが荒らしの前の静けさと言うものでしょうか?(-_-;)

1週間経っても意識が戻らない事が判明して、そしてその後に次から次へと父HIDEの体に合併症が襲い掛かってきました。
それで医者からも絶望的な宣告をされましたがその時に危機を乗り越えた父HIDE!
植物状態とは言われても絶対に重症の植物状態とは感じなかったものでした。
何せ時々目を開く事もあったし、手足を自力でハッキリと動かしているし。。。
植物状態って重症の場合は全く意識も無く身動きも出来ないものという噂を聞いた事がありました。
父HIDEの場合は会話不能であっても何らかの形でかすかな意思表示をしていたのは確かだと思っています。

意識不明の患者は痛みも何も分からないと思われがちな気がしますが、HIDEには注射針の痛みも人工呼吸で痰が詰まった時の苦しさも痰吸引の時の気持ち悪さも感じていたのは医学に関してド素人である私でも分かります。(^^;)
それに父HIDEは足元で声をかけた時は聞こえないかもしれないけど、耳元で声をかけると聞こえているのも何となく分かります。
耳元で兄弟である叔父や叔母が顔を見に来てくれた事を伝えると涙を流したのもしっかりと見ましたからね。

口の動きもあったし、ゆっくりと回復しつつあるように見受けられましたね。
とにかく会話不能でも耳元で声をかけたら父HIDEは何か呟く様な感じで口を動かしていました。
ただ、声が出ないのか言葉が出ないのかは不明ですが会話が出来ないだけ。
そんな事で全くの意識不明には感じませんでした。
声をかけ続けたらもしかすると会話も出来るようになったりしてと期待していたものでした。(^^;)
それで、ICUで懸命の治療が続けられ容体が安定してきたHIDE。
心配された不整脈や血圧低下も無くなってきた。(^o^)

近い内に一般病棟に移れると思いきや・・・6月12日にフロアを一つ降りただけで再び不整脈が起こってしまった。(-_-;;)
それで主治医からかなり深刻な宣告をされた時は出血が続く中で輸血が出来ないし透析も出来ないと言う事を聞いて、HIDEの命を繋ぐのに大事な輸血と透析が出来なくなれば・・・って感じで一瞬そろそろ子として覚悟を決めなければならないかもしれないとも思えた一方で、やはり希望は捨てられませんでした。

最後に宣告された日のHIDEは目を開いていたし瞬きもあったし、腕や足も動かしていたし、それに私達子供の顔を目で追う様な動きもハッキリと見受けられたし、一緒にいた私の姉が「○ちゃん(婿)もかなり心配してるで!お父さんに普段はケチョンケチョンに言われてもやっぱり○ちゃんもお父さんの事が心配なんや!」と耳元で声をかけるとニヤリと笑みを浮かべた様な表情になりました。
今から考えば・・・この時も荒らしの前の静けさだったのかもしれません。(-_-;)
私が見た時でHIDEが目を半開きまで開いたのはこの時が最後でその後は目を開いたのを見ませんでした。
目を開いたとしたら、亡くなる前日のリハビリ師によるリハビリの時に刺激反応的に薄目を開きかけた程度でしたが、その後は普通に目を開くのは見ませんでした。

そして最期の日
父HIDEは完全に眠ったまま心拍数・呼吸数・血圧がゆっくりとゆっくりと下がり続け、留守番の母に電話をかける為にHIDEの側を離れた時に心拍がOになってしまいました。(;_;)

この日は主治医はお休みだった様で、看護士が連絡を取って下さいました。
それで心臓が止まってしまったHIDEですが、生命維持装置を装着している間はたとえ心臓が止まっていても普通に眠っている様に見受けられました。
人工呼吸器で酸素を肺へ送り込んでいる為に体が呼吸している様に見えるんですよね!
それと薬だけで血圧も僅かながら保っていました。
しかし既に心臓が止まってしまっている為に手足を触ると完全に冷たくなってしまっていました。


病院スタッフへの感謝
父HIDEの臨終の後は回復を信じていただけにショックで医療スタッフにまともなお礼を言えなかったけど、HIDEの治療に当たってはこの病院の最大限の治療をして下さったと感じています。
入院後にネットで調べても胸部大動脈瘤破裂は即死するケースが多いという記事を読んだし、手術が成功したにも関わらず9日後に死亡したというネットの記事も目にしました。
それと前回の記事で書いていた弔問客の人の1人のお話で知り合いが同じ手術で一週間程度で亡くなってしまった話を聞くとHIDEの生命力も強かった事もあったと思うし、やはり病院側も出来る範囲内では最大限の治療をやってもらったから丸45日間頑張れたのだと確信しています。
その為に父HIDEの治療に携わってくださったこの病院のHIDEの主治医と副院長を始め、スタッフの皆様には感謝しています。m(__)m

あとは、寝台車を見送って下さった主治医の悲しげな表情が忘れられません。


次はHIDEのお父さん像

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