サルスエラ 「ボヘミオス」

第一部
第一場より
雪が降る冬のパリ。
大きな窓がある屋根裏部屋で作曲家ロベルトはハープシコードを使って仕事をしています。
ロベルト
僕の静かな愛を見つけるのは君の庭にある花々だ。それだけなんだ!それは遂により良く聞え、その思いつきはもっと多くの表情を持っている。それからソプラノがテノールに語りかけるんだ。
愛は栄光だ!愛は生命だ!天は僕達の情熱を羨むかもしれないけど、地球上では全ての愛の息吹をもたらすんだ!愛の賛歌を共に歌おう!
愛!愛!それは沸き出て来るんだ!それだけなんだ。それでこれは終わりで結び付いている。
森は愛の為に歌い、川は愛の為に歌う!それで天と地は愛の賛歌を詠唱するんだ!

第二場より
部屋の外の階段のところでヴィクトールが様子を伺っています。
ヴィクトール
えらい酷い階段やで!
えぇやんかぁ・・・。魅力的やで。物凄いで!ロベルト、中におるんかなぁ?
ヴィクトールはドア・ノッカーでノックをします。
ロベルト
この愛は凄く甘い。そして森は愛の為に歌うんだ。
ヴィクトール戸口に耳を寄せて聞いています
俺、あいつが仕事しよるん見とるねん。
ロベルト
川は愛の為に歌う。
ヴィクトール
あいつ、疑いもせんと俺の台本使こて仕事やっとるやんかぁ。。。
ロベルト&ヴィクトール
それぞれ部屋の中と部屋の外にいます。
天と地は愛の賛歌を詠唱するんだ!
ヴィクトールは再びドア・ノッカーでノックをします。

ロベルト
誰かいるのか?
ヴィクトール
ロベルト、俺や!
ロベルト
ヴィクトールか!待ってくれ。
ドアを開けるとヴィクトールが入って来ます
ヴィクトール
よぉ!偉大なベルリオーズ!
ロベルト
やぁ、僕は自分達の音楽を作曲していたんだよ!
ヴィクトール
俺なぁ、お前のん外で聴いとったんやで!
ロベルト
デュオを修正してたんだよ。
ヴィクトール
まぁ、続けてくれや!

ロベルト
これ、聴いてくれないか。

ロベルトがハープシコードを弾き始めると、コセッテの歌声が中まで聞こえてきます。

コセッテ
蝶はバラからバラへ、それからユリからユリへと飛び回るの。
ヴィクトール
綺麗な声やんかぁ・・・。
コセッテ
トゥラララ、トゥラララ・・・。蝶はバラからバラまで飛び回るの。
ロベルト
あぁ、またあの隣人だ!全く−!何時も一日中同じ所ばっかり歌うんだ!これ以上出来ないよ!
ヴィクトール
何で出来へんねん?!
ロベルト
今の女性が歌って邪魔するんだ!
ヴィクトール
あのコの歌声なんか単純なもんやんか!そうや、今からこのデュオでも見ていこうや!
ロベルトがハープシコードを弾き始めるとコセッテの声が共に歌うように聞えてきます。
ロベルト
森は愛の為に歌い、川は愛の為に歌う。それで天と地は愛の賛歌を詠唱するんだ。
コセッテ
私の愛の蝶は貴方の庭の花を吸うの。トゥラララ、トゥラララ。。。
ロベルト
ずっとこれだ!!!
ロベルトはコセッテが自分の作曲している音楽をいつも歌うので自分の感性が邪魔されてしまう様に感じています。
ヴィクトールはロベルトに服を幾つか貸してくれる様に頼み、その代りに彼はロベルトにキャリーを貸します。


第三場〜第六場
コセッテの父マルセロがお腹をすかせてやってきます。そして、ロベルトにボヘミアンが着る様なコートを貸してくれる様に頼みますが、ロベルト・ヴィクトール友人同士2人はマルセロが万が一そのコートを忘れた場合に自分達の信用を得られるかどうかを確かめる為に運試しをする事にします。
2人が出かけたら家主のぺラージアが部屋の片付けに入って来ます。

第七場
コセッテ
青い目の少女は彼女の青目とブロンドの髪でどのくらいに美しいのかしら?
ぺラージア
コセッテがいつもの様に歌ってたらその子は自分の家から出て来るわ。その子、何の疑いもせんとここを通って行くんよ。
コセッテ
その女の子は自分の愛の夢の中で野原にある千色もの花のスカートのギャザーを集めているのでしょうねぇ。
ぺラージア
ラララ。。。
コセッテはロベルトの部屋のドアが開いているのを見つけます。
コセッテ
彼の部屋のドアが開いているわ!もしかすると、あの人出かけたのかしら?ねぇ、ぺラージア。
ぺラージア
どうぞ!彼はここにいはらへんよ。お嬢さん、何で心配なん?
コセッテ
彼には私がここに来ている事を知って欲しくないの!コセッテは何時もここに来るけど・・・ただ好きだからここに来ているだけなの。優しくて親切な若い女の子がここに来ているだけなの。自分が良いと思っているやり方でやるの。でも誰であろうとも、ここでコセッテが他の事までも何でも考えるって思われたくないの!
ぺラージア
行儀の悪い世間は雑談が大好きなんや!けどな、愛があったらそれも皆許されるんよ!
コセッテ
愛しているの!そうよ!それが男性への愛情の為に貴方の胸が鼓動したら苦しみで溜息をついて、それで甘い希望を大切にするなら私は愛情を感じるの。だけどこれ以上は言わないわ!どうぞ、コセッテは栄光を好きになるだけだから、他の事は何も言わないわ!ステージで輝く事だけが私の唯一の愛情なの!それで私の貴重な願望を達成した後で彼の事を考えましょう。私は彼の事だけを考えましょう!

第八場〜第一三場
ぺラージアがストーブ用の薪を探しに行くとコセッテはロベルトのスコアを見てコンサートで自分の歌う箇所を調べます。
そんな時、ジラルドが入って来てコンサートの時はコセッテを応援する事を約束します。
彼はコセッテが去った後、ロベルトの支援もする事を約束する為にハープシコードを弾きます。
全員が部屋からいなくなると、ジュアナとセシリアが入って来て、ノートに自分達の友人であるミミの家での夕食会にロベルトを招待する事を書いておきます。
戻って来たロベルトは彼女達と会ってコンサートに招待する事を決めます。

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